歌手鬼束ちひろ(30)に肋骨(ろっこつ)骨折などの全治1カ月のけがを負わせたとして傷害罪に問われた元交際相手の無職古宮裕輔被告(39)の第4回公判が30日、東京地裁で行われ、検察側は古宮被告に懲役3年を求刑した。

 検察側は古宮被告が「平手で1回殴っただけ」などと供述したことに「弁解は信用できない。何とか刑責を免れようとする荒唐無稽(むけい)な弁解」とした。さらに「自己中心的で身勝手な動機で執拗(しつよう)な暴力をふるうのは、極めて危険で悪質」と指摘した。

 古宮被告に5回の前科があることも挙げ「再犯のおそれもある。生活環境も劣悪で、真摯(しんし)な反省を促すためにも長期間、施設に収容するべき」と述べた。古宮被告は最後に証言台に立ち「Aさん(鬼束)にはおわびしたい。もう1度、再起してほしいと心から願っている。私自身、何度も繰り返して自分1人の力で何とかするのは難しい。専門の人と相談して出口を見つけたい」と話した。判決は5月12日。