Mr.Childrenが9日、さいたまスーパーアリーナでツアー2011「SENSE」を行った。同会場3daysの最終日で、計5万5500人が詰めかけた。東日本大震災の復興支援のため、桜井和寿(41)が急きょ書き下ろし、配信された新曲「かぞえうた」は、23曲目の最後に披露された。

 同ツアーは2月19日からスタートしたが、震災の影響で宮城、岩手の4公演が中止となった。震災から3日後の3月14日、桜井らメンバーが、支援策のミーティングを行った。ドラムの鈴木英哉(41)の「新しい曲をつくって、配信で聞いてもらって、その収益を義援金にすることはできないだろうか」とアイディアを出した。桜井は「曲を作って人を感動させるという行為も、この災害を前に不純に思えて仕方なかった…」と悩んでいたが、「何もかも失い、悲しみ苦しみに取り囲まれている状態でも、それでもやはり希望を探して数えていけたら…。また人間にはそういう力があると信じたい」という思いから、配信のみの新曲「かぞえうた」が生まれた。

 <歌詞>ひとつ

 ふたつ

 もうひとつと

 ゆれてる

 ともしびににた

 きえない

 きぼうのうた

 震災直後、桜井は「何もかも奪われた状況の中。先の見えない暗闇の中。それでも心の中に歌があって、その歌があなたを励ましたり、元気づけたり、気分転換になったりしてたらいいなぁ…って。そんなイメージを持つことでミュージシャンとしての自分は救われています」とメッセージを送った。節電のためロビーの照明等を極力控えたこの日のコンサートも、その思いを胸にした歌声だった。

 4月上旬から配信されている同曲の収益はすべて、桜井、坂本龍一らで設立した非営利団体ap

 bankに寄付される。