覚せい剤取締法違反(使用、所持)などの罪に問われた元タレント田代まさし(本名・田代政)被告(54)に対する判決公判が1日、横浜地裁であり、宮本孝文裁判長は、懲役3年6月(求刑懲役4年)の実刑判決を言い渡した。

 宮本裁判長は「累犯前科があるにもかかわらず、主体的に犯行に及んだ。常習性が顕著と言わざるを得ない」と断じ、弁護側の「共同所持ではない」との主張を退けた。

 判決によると、田代被告は昨年9月、東京都内ホテルで覚せい剤を使用したほか、美容室経営の交際女性(50=覚せい剤取締法違反などで有罪確定)と共同で、横浜市中区の駐車場や女性宅で覚せい剤やコカインを所持した。

 田代被告は最終陳述の機会が与えられ「一刻も早く刑を償い、社会復帰して心の病を治療したい」と、前回同様、反省の弁を述べた。弁護人は「否認していた共同所有が認定された。情状も酌んでもらったとは思えない」と不満を述べ、「週明けに本人と接見して(控訴するかどうかを)決めたい」と含みを持たせた。

 田代被告は違法薬物事件で今回を含め3回逮捕・起訴されている。02年2月、覚せい剤取締法違反罪で起訴され懲役2年執行猶予3年の有罪判決を受けた。05年2月に再び同罪などで懲役3年6月の実刑判決を受け、08年6月まで服役した。