小沢征爾さんらを輩出した若手指揮者の登竜門、第52回ブザンソン国際若手指揮者コンクールの決勝が23日、フランス東部ブザンソンで行われ、川崎市出身の垣内悠希さん(33=ウィーン在住)が優勝した。

 2年に1度行われる同コンクールでは、2009年に神奈川県秦野市出身の山田和樹さんが優勝しており、日本人が2回連続で制覇する快挙となった。垣内さんは「(指揮法を教授してもらった)小沢さんのような指揮者に少しでも近づきたい」と喜びを語った。

 垣内さんは東京芸術大音楽学部楽理科卒。01年にウィーンに渡り、ウィーン国立音楽大指揮科を卒業後、同大学院を修了。06年にはルーマニア・ブラショフの管弦楽団を指揮して欧州デビューを果たした。その後、オーストリア、フィンランド、イタリアなどのオーケストラに客演。07~08年には小沢征爾さんの指導を受けた。

 現在の大阪交響楽団で指揮をとったこともある。

 同コンクールの予選は当初、各国から選ばれた20人で争われ、選考を繰り返して、決勝には垣内さんのほかハンガリー、ギリシャの若手指揮者が残った。3人はサンサーンスのピアノ協奏曲2番の2~3楽章、リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」などをそれぞれ指揮し、腕を競った。

 垣内さんは東日本大震災の際の経験にも触れ「(ウィーンから)日本に一時まったく連絡が取れなかった。自分にできることをやり、日本の人々に勇気を与えられれば願ってもないことです」と語った。