多くのテレビドラマや舞台で活躍したベテラン俳優で声優の有川博さん(享年70)の通夜が18日、東京・調布市のセレモニアル調布でしめやかに営まれた。

 会場受付には、舞台や映画出演した当時の思い出のアルバムや有川さん訃報を伝えたスポーツ新聞などが飾られ、俳優渡辺謙(51)など約450人が参列した。

 かつて同じ劇団「円」の後輩だった渡辺は「有川さんの演じた舞台夜叉ケ池を見てこの世界に入ったんです」と明かし、「やわらかい表現をする人で、色気のある人でした。アドバイスをもらったり、感想を言ってもらったりもしました。人柄はジェントルマンでおだやかで後輩にもやさしかったです。いろいろやりたいことがあったと思いますが、お疲れさまでしたと伝えました」と涙をこらえながら話した。

 同じく後輩の俳優金田明夫(57)は「日本人離れした二枚目で、一緒に舞台に立てたことは幸せでした」と感謝。「もっともっと後進の指導をしてほしかったです」と涙を浮かべた。

 有川さんの戒名は「実相院法博居士」。告別式は19日午前11時から同所で行われる。喪主は妻和子(かずこ)さん。