バレエの世界的振付家でフランス人の故モーリス・ベジャール氏が歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」を基に創作したバレエ「ザ・カブキ」の公演が18日、パリのオペラ座ガルニエ宮で始まった。東京バレエ団の第25次海外公演で、同バレエ団がガルニエ宮で同作品を演じるのは1986年以来26年ぶり。

 「ザ・カブキ」は現代の青年が忠臣蔵の時代にタイムスリップし、武士となって、無念の死を遂げた主君のあだ討ちをする物語。「四十七士」討ち入りのシーンも、バレエと歌舞伎を融合した激しい動きの群像劇で表現され、超満員の観衆から盛大な拍手を受けた。

 「ザ・カブキ」はベジャール氏が東京バレエ団のために創作した作品で、総上演回数176回のうち海外公演が115回と、主に海外で評価されている。オペラ座では5月22日まで計6回の上演が予定されている。