米演劇界で最高の栄誉とされるトニー賞(第66回)の発表・授賞式が10日夜、ニューヨーク市内のホールで開かれた。今年1月にがんのため73歳で死去した世界的デザイナーの石岡瑛子さんがミュージカルの衣装デザイン賞にノミネートされていたが、受賞はならなかった。

 ミュージカルの最優秀作品賞にはアイルランド映画「ONCE

 ダブリンの街角で」を舞台化した「ワンス」、同リバイバル作品賞にはガーシュウィンの「ポギーとベス」が選ばれた。

 石岡さんが対象とされたのは、ニューヨーク・ブロードウェーで人気上演中のミュージカル「スパイダーマン」の衣装デザイン。

 トニー賞はブロードウェーで過去1年間上演された演劇やミュージカルを対象に、最優秀作品賞や主演男優・女優賞のほか、衣装、照明などの各分野で選ばれる。

 石岡さんは88年にもトニー賞にノミネート。93年にはフランシス・コッポラ監督の映画「ドラキュラ」でアカデミー賞の衣装デザイン賞を受賞していた。