放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は4日、日本テレビのバラエティー番組「芸能★BANG

 ザ・ゴールデン!」が「不適正な言葉を多用し、過剰な演出で視聴者をあざむくなど、放送倫理に反した」とする意見書を公表した。

 番組は5月4日に放送され、女性お笑いタレントと占い師の同居騒動を特集。新聞のテレビ欄や番組内で占い師本人が登場するかのように告知したが、実際に登場したのは別の占い師だった。

 意見書は、この演出が「表現の行き過ぎ」などではなく、視聴者への「裏切り」だったと指摘。川端和治委員長は記者会見で「(演出を信じた)視聴者をダシに使い視聴率を稼ごうとした。視聴者に対する愛が根本的に欠けていた」と述べた。

 日本テレビには視聴者から2000件以上の批判が寄せられ、同番組のレギュラー放送「芸能★BANG+」は7月に打ち切られた。

 日本テレビは「指摘を重く受け止め、視聴者の皆さまの信頼回復に全力で取り組む」とのコメントを出した。同局は6月に「番組制作向上委員会」を設立し、演出手法などを見直している。