作・演出三谷幸喜、主演野田秀樹の豪華初タッグが実現した舞台「おのれナポレオン」(4月9日から)のPR会見が23日、東京・池袋の東京芸術劇場で行われた。演劇界のトップランナー同士、「勝新と黒沢さんみたいにはならないと思う。すでに役者を2人味方にしている」(三谷)「お望みとあれば1日くらい台本をネチネチ言ってもいい」(野田)と、息の合った舌戦で盛り上げた。

 野田は04年、三谷が脚本を手掛けたNHK大河ドラマ「新選組!」に勝海舟役で出演している。09年に同劇場の芸術監督に就任した際、まず頭に浮かんだのが三谷だったという。

 野田は三谷作品について「20年前、ロンドンから帰ってきた時に見て、とても面白かった。自分が作るものとはテイストが違うので尊敬して見た」。三谷は「雲の上のような人」としながらも「劇場に行ったら負けだと思っていたので(野田作品は)見てない。野田さんの話を聞いて『勝ったな』と思いました」と笑った。

 脚本を読んだ野田は「明らかにアテ書き。私を今までどういう風に思っていたか、しみじみと実感した。本当に申し訳なかった」と爆笑し「ちゃんとイヤなやつに描かれていて、やりがいがある」。会見には天海祐希、内野聖陽、山本耕史も出席した。