歌舞伎俳優松本幸四郎(71)が、23日に行われた東京・国立劇場での歌舞伎公演で、舞台から客席に転落したことが明らかになり、24日、同劇場で「かすり傷1つありません。痛みもありません」などと説明した。病院には行っていないという。

 幸四郎はこの日も公演「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」に出演。出演後に23日に発生した転落騒動を説明した。

 この演目には、馬に乗って花道から登場する場面があるが、馬の中には黒子2人が中に入っており、前の1人がバランスを崩したことで、馬の背に乗っていた幸四郎が甲冑(かっちゅう)を付けたままずるずると、花道、客席合わせ約3メートル落ちてしまったという。

 その上で松本は「舞台上では緊張感もあり、異様な力が出る。よじのぼってせりふを言い、馬くんに『大丈夫か?』と聞いた」と説明。舞台上には長男市川染五郎も出ており、「うまく芝居をつないでしてやったりという顔をしていました」と笑った。