19年前の恩返しを-。神戸発の6人組アイドルグループ、KOBerrieS♪(コウベリーズ)が23日、神戸市内で行われたライブで、広島市で発生した土砂災害の被災者を支援するための募金活動を行った。

 ライブ終了後、メンバーは「がんばろう広島」と書かれた募金箱を持って、ファンへ募金を呼び掛けた。

 コウベリーズと広島市は意外なつながりがあった。09年1月17日、阪神・淡路大震災を追悼して神戸市長田区で行われた「震災復興ライブ」に広島市出身の歌手、Metis(メティス)が出演した。その際に、Metisの大ファンで今回の災害で甚大な被害を受けた広島市安佐南区で生活している会社員、栗田裕弘さんが訪れた。その後、栗田さんは毎年1月17日に長田区の商店街に訪れるようになった。今夏には、コウベリーズのために、広島産のレモンジュースを大量に差入れ、コウベリーズとも親交を深めていった。

 今月17日には、コウベリーズが新曲のプロモーション活動で広島へ訪れた際には、宿泊先や昼食の手配をした。その2日後に土砂災害が発生した。栗田さんは「雨がシャワーのようにひたすら止まらず、目の前の国道が川のようでした。逃げ道を失って死ぬかと思いました」と振り返った。栗田さんの自宅は運良く無事だったが、復旧作業に追われているという。

 これを受け、コウベリーズは、募金活動を行うことを決意した。キャプテンの芽衣(19)は「阪神・淡路大震災の時は『がんばろう神戸』を合言葉に全国の方に助けられたと聞きました。私は当時、まだ生まれていませんでしが、その話を思い出し、メンバーたちと募金を考えました。今回の災害も『がんばろう広島』の合言葉でどうか乗り越えてほしいです」と話した。

 この日、集まった募金額は約5万円だった。今後もライブなどで募金活動を行い、10月にも広島市へ寄付するという。