来日7カ月、朝ドラ初の外国人ヒロイン、シャーロット・ケイト・フォックス(29)のエネルギーの源は「ギョーザ」だった。

 次期NHK連続テレビ小説「マッサン」(月~土曜午前8時=29日スタート)の第1週完成試写会見が3日、同大阪放送局で行われ、シャーロットは主演の玉山鉄二(34)とともに出席。今年1月下旬、ヒロイン発表会見のためアメリカから来日し、以来、日本語の勉強を重ね、5月からは収録もスタート。オフは日本語のセリフ覚えに費やし、休みは「ないです」。

 そんな中、日本ライフの思い出には「ギョーザ大好き!

 いつも、食べる。ギョーザ。でも、ちょっとアブない。デブになる」。勉強中の日本語を使って、パワーの源を明かした。京都ロケの際、偶然食したギョーザに「おいしい!」とはまり、今では大好物になったという。

 ドラマは、ニッカウヰスキー創業者の故竹鶴政孝氏とスコットランド出身の夫人リタさんをモデルにした夫婦の奮闘記。シャーロット、玉山が夫妻を演じる。

 クランクインから4カ月が過ぎ、日本語でのコミュニケーションも成長。番組スタッフによると「こちらが言っていることは分かるようになっているし、日本語もだいぶ覚えたようだ」と話す。ニューメキシコ出身のシャーロットは、米国に夫や家族を残し単身で来日。この半年余り、帰国していないといい、朝ドラに全力を注いでいる。

 ドラマでの夫妻の絆に、シャーロットは「夢に対してストップすることがない。ユニークなラブストーリーになっていると思う」と話し、玉山との関係性も深まっている様子。この日、会見後の写真撮影時には、シャーロットの髪形を気にした玉山が、直してあげる場面もあり、もはや雰囲気は夫婦そのものだった。

 その玉山は、95年「走らんか!」の三国一夫以来、男性主演の朝ドラに緊張感が高まっているようで「普段は(体に)あまり気を使わないんですが、青汁、酵素、プロテインも飲んでいます」。外国人妻を守り、ウイスキー作りの夢を追う主人公に「男性の理想じゃないか。夫婦としても、そういう生き方を僕もしたい」と入れ込んでいる。

 一方、外国人妻を受け入れず、ヒロインに徹底的に厳しく当たるしゅうとめ役は、泉ピン子(66)が好演。母として、複雑な心境から、外国人妻を帰国させようと、泣き落とし作戦まで使い、圧倒的な存在感を見せている。

 だが、実際の収録現場では、泉とシャーロットの関係は良好。玉山によると、泉はシャーロットの日本語の上達に感心しきりで「(健康維持に)朝鮮ニンジン(の差し入れ)とか、僕たちをサポートしてくれる本当の母のようです」と話していた。