5人組アイドルグループ、妄想キャリブレーションのメンバー2人が21日、横浜中華街のアートカフェ「東アジア文化都市2014横浜カフェ~ヨコハマサイドステージ~」で行われた、「泉州市特別公演」で中国伝統の人形劇を体験した。

 胡桃沢まひると桜野羽咲は公演後、スペシャルゲストとしてチャイナドレス姿で登場。泉州市に属する晋江市布袋劇木偶劇団の指導の基、伝統芸能の「布袋(ほてい)劇」を100人超の客が見守る中、学んだ。布袋劇は人形の頭部や手足部は木製で、それ以外は布袋の衣服で覆われており、演出時は手を人形衣装の中に入れて操作する。

 2人は布袋劇の基本である「バイバイ」や「おじぎ」を5分で習得。客前で披露し、出演者や客から盛大な拍手が送られた。胡桃沢は「人形劇は初体験だったので緊張しました。せりふもない劇で、お客さんを驚かすなんて、(出演者は)超人ですね」。桜野は「人形が劇中で中国武術などを披露して、中国伝統の奥深さを感じました」と感心するも「私は指の長さが短いので、これ以上の動きは無理だと思う」とギブアップ宣言していた。

 2人を指導した晋江市布袋劇木偶劇団の蔡美娜氏(30)は「センスが良く、のみ込みが早くて驚いた。このような、分かりやすい文化交流が今後も数多くできると良いと思う」と話した。同公演ではそのほか、糸操り人形劇や琵琶などで構成される伝統音楽「南音」が約1時間15分披露された。

 東アジア文化都市は今年1月から11月まで、横浜市、中国・泉州市、韓国・光州広域市で行われている文化交流事業。同カフェは先月16日に、事業の一環で「食とアート」を通じて、日中韓の相互理解を図ることを目的に開業した。クリエイターには妄想キャリブレーションの事務所の先輩で、同事業の広報親善大使を務める、でんぱ組.incの夢眠ねむ、相沢梨紗、藤咲彩音らが参加している。

 泉州市の伝統芸能団は明日22日に横浜能楽堂、翌23日にはアートカフェで特別公演を行う。また、アートカフェでは22日夜に韓国の文化に触れ合う「韓流文化祭」が開催される。