シンガソングライター加藤登紀子(70)が18日、ニッポン放送「大谷ノブ彦

 キキマス!」に電話で生出演し、10日に悪性リンパ腫で亡くなっていた俳優高倉健さん(享年83)を偲んだ。

 映画「居酒屋兆治」(1983年公開)で高倉さんと夫婦役を演じた加藤は突然の訃報に「ショックですね…。病気になられたことも知らず、とても急でショックでした」と悲しみに浸った。

 高倉さんとの思い出について、映画で共演した際のエピソードを語った。映画初出演だった撮影前から加藤は緊張しきりで、最初の撮影は高倉さんと2人だけのシーンをロケでから始まったという。

 緊張から声が上ずった加藤に高倉さんは「あなたは最後の(シーン)『人が人を思うことは誰にも止められない』というセリフを言うために出ているんだから、何もしなくていい。セリフのキーなんて気にしなくていい」と言われ、感動したという。

 高倉さんについて、加藤は「たった1人で大きな力に向かっていく力をもっていて、やさしくて、いつも迷っている人、自分自身にさまよう人だった・・・自分自身は不完全だと思っていたのでは」と評した。

 最後に高倉さんい向けて「同じ姿で天国で旅している姿しか浮かばないけど、どうぞお元気でというか、次の世を…」と偲んだ。