ABC(朝日放送)の脇阪聰史社長が20日、大阪市福島区の同局で、新春の社長会見を開き、今夏5年ぶりに復活させる漫才日本一決定戦「新生M-1グランプリ」にふれ、運営法の細部について「最終の詰めに入り、総力をあげて検討している」と語った。

 同グランプリは01年から10年連続、毎年末に開催。フットボールアワー、ブラックマヨネーズらの人気者を輩出してきた。これまでは吉本興業の主催に同局が後援で入り、決勝戦を全国生中継してきたが、新生版では、吉本と同局の共催になる。

 脇阪社長は「詳細は近く発表したいが、現状ではツイッターや公式アプリなど、SNSを使った新たな展開も検討している」と明らかにした。

 同局は昨年夏、今年の夏にゴールデン帯枠での復活を発表したが、4年のブランクがあることから、以前は10年以内と定められていた出場資格や、予選からの運営方法など、詳細を詰めきれておらず、調整を急ピッチで進めている。

 また、01年に同グランプリを立ち上げ、前回までは大会実行委員長として、決勝戦の進行を務めていた元タレント、島田紳助さんの復帰については「ないです」と明言。たとえ今夏までに紳助さんが、芸能界復帰していたとしても、進行での起用はないという。

 また、故やしきたかじんの晩年と闘病生活を、さくら夫人の話から、作家の百田尚樹氏がまとめて書き上げた「殉愛」について、脇阪社長は「読んでいない」と語った。

 百田氏は、同局の看板番組「探偵!ナイトスクープ」に、88年のスタート時から参加。現在も構成作家の1人として名を連ねており、同書物は、出版社から社長のもとへ送られてきた。

 ただし、脇阪社長は多忙と、白内障手術の影響もあってか「他に読む本も多く、年末年始と忙しかったのもあって、まだ読んでおりません。(TBS系で同書物を軸に取り上げた)特番を拝見しましたし、読む予定もないです」と話した。