浪速のロッキーこと、元プロボクサーで俳優の赤井英和(55)が「幻のガウン」を披露した。

 ABCテレビのバラエティー番組「ごきげん!

 ブランニュ」(月曜午後11時17分、関西ローカル)の企画で、このほど赤井は約30年ぶりにリングに立った。

 赤井にあこがれ、同じリングに立つことを夢見ていた大阪・天神橋筋商店街で古着店を経営する西口正さん(67)の夢を実現させるために挑戦を受けた。

 かつて赤井はジュニアウエルター級(現スーパーライト級)で、デビュー以来12連続KO勝ちの日本タイ記録をマークし、83年にWBC世界王者カリー(米)に挑んだがTKO負け。85年2月5日、再起をかけた大和田正春戦で7回KO負け。脳挫傷の重傷を負って引退した。その大和田戦以来、正式な試合形式でリングに立ったのは実に30年ぶりだった。

 左胸に日の丸が入った紫色のガウンは、引退で幻となった2度目の世界戦で着るはずだった。幻のガウンを着てリングに立った赤井は「西口さんは私を現役時代から応援してくださっていた。今回、僕は西口さんの夢をかなえるプレゼンターのようなもの。その夢をかなえられるのは僕しかいない。僕との対戦を夢とまで言っていただいたからには、しっかりとリングに上がりたい」。一方で「一番気をつけなければならないのは、ケガのないようにすること。西口先輩は頭に“毛がない”けど(笑い)」と、対戦相手を“挑発”した。

 西口さんは「赤井さんのことを知ったのは30数年前。ABCの朝のラジオ番組に出演して、試合に臨むときの気持ちを話されていた。打ち合いの場面では必ず自分のパンチで始め、自分のパンチで終わる、つまり攻撃を仕掛けるのも、攻撃を終わらせるのも自分。常に先手先手で行くというようなことを話されていたのが印象に残り、それ以来、赤井さんの“心の追っかけ”をやらせてもらっている」と振り返り、「今回は持てるものをすべて出してのぞみます。一発入れます!

 自信はあります!」と先制パンチを浴びせた。

 試合は2分2ラウンドの勝ち負けなしのスパーリング方式。トミーズ雅がレフェリーを務めた。ドリームマッチは2月2日に放送される。