米大リーグ、マーリンズ入りが決まったイチロー外野手(41)の“球拾い”もしていた吉本新喜劇のベテラン、島田一の介(63)が29日、大阪市内で渡米前のイチローへ向けた“餞別(せんべつ)ギャグ”を初公開した。

 「ごめんな、ごめんな、ごーめんな」

 振りはまだ検討中だといい、本人は強気だったが、微妙な空気が…。やっつけで編み出したギャグのようにも聞こえたが「4~5年前から温めてました!」と主張を繰り返した。

 この日は、吉本新喜劇のすっちー(43)が主演する「大坂の陣新喜劇

 戦国降幕

 笑う忍」発表会見に出席。大阪の陣400年にちなみ、新喜劇で舞台化するもので、一の介は徳川家康にふんする。

 「ギャグはやるなと言われてもやりますよ」。昨年は、流行語大賞を受賞した日本エレキテル連合の「ダメよ~ダメダメ」と、一の介の持ちギャグ「ダメよダメよ、ダメなのよ」が似ており、パクリ疑惑に揺れたことでも話題を呼んだが、実は、ちょっと寒いギャグマシンでもある。

 すっちーによると、イチローと親交がある一の介は、持ちギャグ「はらたつのり~」を「おもしろくない」と一刀両断されたといい、一の介も「ほんと笑わないんで、きついんですよ。今、絶対笑わせるギャグありますよ!」。イチローの笑いのツボを撃ち抜く、秘策ギャグとして、「~ごーめんな」を披露した。

 イチローはお笑い好きとして知られ、オフには吉本新喜劇もよく観劇している。一の介が所属する吉本興業と、イチローの古巣オリックスは05年に業務提携。当時、イチローはメジャー進出していたが、その以前から両社は友好関係があり、吉本のタレントとオリックス選手は親交が深い。

 一の介も「3年ほど前まで」は、毎年オフ、イチローの自主トレに参加し、球拾いをしていた。「僕はレフト守ってんのに、あの人、いっつも流し打ちでねらい打ちするんですよ」といい、ちゃめっ気たっぷりなイチローとも仲が良い。

 それだけに、イチローの一の介への判定は厳しいようで、一の介は「あっちも、今日(マーリンズ入りの)記者会見やってると思いますけど、向こう(米国)に帰るまでに、本人の前で(新ギャグを)やってみたい」と話していた。