お笑いコンビ、ピースの又吉直樹(34)が書いた初の本格小説「火花」が、単行本化されることが30日、分かった。文芸春秋が発表した。3月11日に発売される。

 「火花」は文芸誌「文学界」2月号に掲載したところ、創刊以来初めて増刷され話題となった純文学作品。今月8日に7000部増刷が決まった後、翌9日、2万3000部の再増刷も決定し、発行部数は同誌史上最高の計4万部となった。

 文芸誌が万単位の増刷をするのは極めて異例で、話題を集めた。2人のお笑い芸人の人生の変転を描く。

 又吉は「あほが書いた小説です。あほなりに人間を見つめて書きました。生きているとしんどいこともあります。そんな時、散歩したり本を読んだりすると、少しだけ楽になることがあります。誰かにとって、そんな本になればうれしいです」とコメントした。