鹿児島・奄美大島生まれで奄美民謡「シマ唄」をルーツに持つ歌手城南海(25=きずき・みなみ)が30日、大阪市内で日刊スポーツの取材に応え、新アルバム「サクラナガシ」(21日発売)をPRした。

 歌番組「THE

 カラオケ★バトル」(テレビ東京)で高得点を連発する高い歌唱力で注目を集める中、番組ファンの要望を受け、自身初のカバーアルバムをリリースした。タイトルの「サクラナガシ」は奄美地方の言葉で「散った緋寒桜を流す雨」の意味。2月に満開となる故郷の桜をイメージして「切なく美しい春の世界を12曲で表現しました。カラオケ店で実際に候補曲を歌って、自分の声や歌い方との相性で選びました」と満足の出来に胸を張った。

 シマ唄特有の「グイン」という歌唱法を取り入れた歌い方が特徴的で、森高千里の渡良瀬橋は切ない歌詞や曲の奥深さを一層感じることができる。「さらば恋人(堺正章)の選曲も意外性があって、ファンの皆さんに喜んでいただけた」。ほかの収録曲は、桜坂 (福山雅治)、奇跡を望むなら...(JUJU)、Time

 goes

 by(Every

 Little

 Thing)、三日月(絢香)、瞳をとじて(平井堅)、桜色舞うころ(中島美嘉)、元気を出して(竹内まりや)、OH

 MY

 LITTLE

 GIRL(尾崎

 豊)、糸(中島みゆき)、桜(河口恭吾)。

 また、12月に配信シングルとしてリリースした「祈りうた~トウトガナシ~」はNHK

 WORLD

 TV「J-MELO」エンディングテーマとして、「平和」をテーマに作詞作曲に挑戦した。「New

 Song

 Project」と名付けられた企画で、世界中からテーマに基づいたメッセージや写真を募集。送られた30カ国100通から得られたインスピレーションをベースに城自身が作った。初めて全編奄美方言で作ったが「おばあに歌詞を確認しながら作業した。トウトガナシは、奄美地方の言葉で、先祖や神、自然や人々への感謝の意味。複雑な歴史を持つ奄美を思い、平和を願って歌いました」。

 31日は兵庫・伊丹市のイオンモール伊丹昆陽でリリース記念イベントを実施。14時と17時の2回公演を予定。また、ワンマンライブ「ウタアシビ2015冬」は、2月14日に南堀江Knaveで大阪公演、同22日に六本木C-LAPSで東京公演を行う。詳細は公式サイト(http://www.kizukiminami.com/)を参照。