女優樹木希林(71)が31日、大阪・テアトル梅田で公開が始まったドキュメンタリー映画「神宮希林

 わたしの神様」の舞台あいさつを行い、その後に取材に応じ、死生観を語った。

 同映画は、樹木が初めてお伊勢参りに向かう姿を追った“記録”映画で、樹木が伊勢参道を歩いていく参拝の様子を軸に、祭事へ参加する姿や、樹木の自宅映像も収められている。

 「自分の寿命のこともあるし、生きているうちに一度はお伊勢参りっていうじゃないですか、だからね(行ってみたかった)」

 樹木は昨年7月、式年遷宮を控えていた伊勢へ参り、初めて「お伊勢さん」に触れた。

 「ご加護って何もなかったですね~。ああ、でも、この10年(全身がんで)もうダメだなって状態なのに、今日までこのままいるっていうことは、何か生かされているというか、そう感じますね。おかげさまで体調も何も変わらずです」

 体調については「ぜんそくで青息吐息になったことはあった」そうだが、病状そのものに大きな変化はないという。

 映画の中で、何かひとつお願いごとを-との場面もあるが、樹木はあえて「私、ほんとに欲がないから」とお願いせず。ただ「死ぬまでに1、2日(の猶予)はもらいたい。交通事故でパタッというのは避けたい。1、2日でいい。いつもその都度、整理をしているから」と語った。

 先日、夫の内田裕也から「お前(実印など)ハンコ(の所在が分かるように)準備しとけよ」と言われたそうで、その内田も、今回の映画を知り「おれも一度(伊勢へ)行かなきゃな」と触発されているという。

 内田が同映画を見たか否かは「さあ?

 見てないんじゃない?」と笑わせたが、樹木によると、内田は「オレのカンだけど、これはいいと思う」と、太鼓判も。一方で、映画を見た樹木の友人からは「私の自伝というか、遺言みたいと言われた」と話していた。