樹木希林(71)が自らの「終活」について語った。

 映画「うまれる

 ずっと、いっしょ。」(豪田トモ監督、秋公開)のナレーション収録が17日、都内のスタジオで行われた。3家族の生と死を追ったドキュメンタリーのナレーションを担当して思うところがあったのか、収録後の取材で近況を明かした。

 05年に乳がんが見つかり、昨春には「全身ガン」であることを明かしている。現在、治療は一段落しているが「これからもどこに出るか分からない。病院に行けばまた見つかるから。自然に生きることを目指している。生活の質を落とさないように」という。

 「身のまわりのことも考えてます」と覚悟も決めている。一人娘の内田也哉子(38)が、ロンドンの著名な占い師に樹木の行く末を占ってもらったところ、「がんでは死なない。夫(ロック歌手の内田裕也=74)と一緒に亡くなる」と出たという。「家族にも『お父さんを残されたらたいへん』という思いがあるんでしょうね」と笑わせた。

 この占いの話を夫・裕也に伝えると「お前は1人で逝ってくれ。ハンコは分かるところに置いとけ」と言われたという。

 「あの人に何か残すというのもねえ。でも『半分はおれのだろ。おれもあれば出すんだけど、ないんだからしょうがないだろ。夫婦なんだから助け合うのが当たり前だろ』ですって。ホントにロックには負けますよ」と再び笑わせた。

 取材陣から年齢とは思えない肌のツヤを指摘されると「何にもしてないから。してもしょうがない顔だから。でも、これ言うとまた夫に怒られるんですよ。『あのなあ、化粧品のCMを一生懸命やっている人もいるんだ。そういう人に申し訳ないだろ』って。へんなところに優しさを見せる人なんです」。

 この日は裕也から新作CDを受け取る約束をしているそうで、妙に「仲むつまじい」。「終活」話はいつの間にか、ユニーク夫妻の「不思議エピソード」オンパレードとなった。