歌手ジュディ・オング(64)が20日、東京・シネマート新宿で行われた台湾映画「天空からの招待状」(チー・ポーリン監督)初日舞台あいさつの応援に駆けつけた。

 台湾出身のジュディは、故郷を空から3年にわたって撮り続け、最高峰の玉山などすばらしい景色とともに、環境問題を浮き彫りにした作品について「ビックリするほど感動して、3、4回見て何度も涙した。とにかく映像が美しい。そして2、3回見ると深いメッセージが伝わってくる。愛する地球をいつまでも保ってほしい」と切々と語った。

 「天空からの招待状」は、台湾政府の「國道新建工程局」の国家公務員として航空写真を20年以上、撮り続けてきたチー監督が、台湾がどんどん変化していくことに気付き、自分の思いを映像で見せたいという思いから製作した。退職金が定期的に入金される権利を持てる定年まで2年を残し、職を辞して、家を担保に借金して撮影を開始。その思いに共鳴した台湾の巨匠ホウ・シャオシェン監督が製作総指揮を務め、各方面からの協力を得て資金を集めて製作、公開にこぎ着けた。

 13年に台湾で公開すると、観客動員100万人以上、日本円で7億円の興行収入を稼ぎ、ドキュメンタリー映画ながら同年の同国興収ランキングで3位に入った。チー監督は「台湾、全世界の人に見てもらいたい使命感でいっぱいです」とあいさつした。