NHKの人気音楽番組「歌謡コンサート」(火曜午後8時)が、5月13日の放送で一部モノクロ放送をすることが14日、分かった。演歌歌手香田晋(40)の20周年記念シングル「艶歌師」の演出で曲のイメージに合わせて実施する。93年4月に同番組がスタートして16年目、633回目の放送で初の試みとなる。
「艶歌師」は10年前に発売したアルバム「大流行歌」の収録曲。20周年を飾る曲を模索していた香田サイドは「名曲は時がたっても決して色あせない」との信念から、新曲を選ばずにあえて同曲を選択した。作詞を手掛けたのは昨年亡くなった阿久悠さん。香田にとっては恩師阿久さんの遺作でもある。12歳離れた妹を捜し求める兄の思いをつづった切ない歌詞で、メロディーは昭和の懐かしい響き。時代設定が終戦直後という曲のイメージに合わせ、CDジャケットやポスターはすべてモノクロにした。
「これはいただきかなと思った」。NHKの吉田豊久プロデューサー(46)は、「艶歌師」のモノクロ演出を即決した。番組は生放送で、モノクロにすると視聴者が故障と勘違いしないかという懸念はあったが、「技術革新の力を借りて、面白いと思ってもらえるものにする」と自信を見せる。「CGのハイテクを駆使し、バーチャルリアリティーで映画のワンシーンのようにしたい。阿久さんの詞の世界を伝えたい」と話すのは堀口航平ディレクター(28)。CG対応の特殊カメラ2台を設置。NHKで史上初という、モノクロとCGの合成に挑戦する。
最近バラエティー番組での活躍が目立つ“元祖おバカタレント”が、この日はお笑い封印。ベテラン歌手の神髄を歌唱と演出で存分に見せる。




