3月にNHKを退職した堀尾正明アナウンサー(53)が、日本テレビの北京五輪の現地キャスターに就任することが7日、分かった。同局でアテネ五輪キャスターを務めたタレント明石家さんま(52)とともに北京に乗り込む。早ければ今月中にも正式発表される予定。また、今秋から、同局系スポーツ番組にレギュラー出演する予定もある。元NHKの看板アナをめぐって民放各局が争奪戦を繰り広げてきたが、まずは日本テレビが制した。

 堀尾アナは3月4日にNHK退職を発表した際、「所属事務所も仕事も決まっていません。ただ、スポーツ報道に携わっていきたい」と、スポーツキャスターへの意欲を退職の理由に挙げていた。さらに「もう時期的に間に合わないかもしれないが、かなうならば北京五輪に行きたい」とも話していた。堀尾アナの希望は、開局55周年を迎えて視聴率トップ奪回への弾みをつけたい日本テレビの意向と合致したようだ。

 紅白歌合戦の総合司会を務めるなどバラエティー系のイメージの強い堀尾アナだが、NHKでは「サンデースポーツ」などを担当。スポーツ報道の実績を積んできた。五輪報道は、04年アテネと06年トリノ(冬季)で現地キャスターを務めた。サッカーW杯は、02年日韓共催と06年ドイツ大会を取材。国際大会の取材の経験も豊富だ。

 日本テレビは、すでに北京五輪メーンキャスターとして、「NEWS

 ZERO」の櫻井翔(26)を発表済み。堀尾アナは、さんまと現地キャスターとしてタッグを組む予定だという。フレッシュな櫻井に、話術のさんまと熟練の堀尾アナが加わり、最強トリオの結成となる。堀尾アナは、野球日本代表の星野仙一監督とも親交が深く、独自性のある取材も期待できそう。

 また、堀尾アナには、今秋から「スポーツうるぐす」などの、同局系スポーツ番組にレギュラー出演する計画も進んでいる。北京五輪を足がかりに、日本テレビでの仕事が中心になりそうだ。