78年に大ヒットした映画「柳生一族の陰謀」が、テレビ朝日のドラマスペシャルとして今秋よみがえる。故深作欣二監督が制作したアクション時代劇。同年秋からフジテレビ系のドラマとしても放送された。主演の柳生十兵衛役は上川隆也(43)。97年にTBS「竜馬がゆく」で坂本竜馬、01年にテレビ東京「宮本武蔵」で宮本武蔵、06年にはNHK大河ドラマ「功名が辻」で山内一豊と、歴史上の人物を演じて好評を得た。その実績に加え、殺陣と乗馬の技術の高さで起用された。

 上川は「十兵衛は数多い時代劇のキャラクターの中で、ひときわ自由度が高い。どんな場面に放り込んでも成立する」と張り切る。襟巻きを巻いて素浪人らしさを出すなど、30年前、千葉真一(69)が演じた役を独自にアレンジしている。

 テレビ朝日は「アクションや時代劇の持つ独特の重厚さだけでなく、女同士の争い、幕閣の駆け引き、裏切りなど、今のドラマにも通じる」と説明。今後も時代劇の名作を手掛けていく予定だ。