2日に肺炎で亡くなった漫画家赤塚不二夫さん(享年72)の通夜が6日、東京都中野区の宝仙寺で営まれた。長女の赤塚りえ子さん(43)が喪主、漫画家仲間の藤子不二雄■氏(74)が葬儀委員長を務め、親交の深かったタモリ(62)立川談志(72)山本晋也監督(69)らが参列。祭壇には「ニャロメ」など不滅のキャラクターのパネルが飾られ、焼香に訪れた関係者約800人とファン400人が別れを惜しんだ。

 故人をしのんで会見した藤子氏は「赤塚は遅咲きだったけど、日本の戦後のギャグを作った漫画家。心の広い男で若い人に慕われた。自宅に転がり込んだタモリには愛車のベンツを乗らせ、自分はタクシーでも平気な男だった」。前日5日に遺体と対面した山本監督は、先月30日に前妻の登茂子さん(享年68)が亡くなった時の赤塚さんの様子を明かし「無意識の中で口から(酸素吸入機を)外そうとしていた。『これでいいのだ』と思ったんでしょうね」と肩を落とした。

 ひつぎには、愛猫の菊千代と撮った写真やアイデア帳として使った200字詰めの原稿用紙、愛用の鉛筆、連載問題を水に流して講談社と小学館が同時発行した漫画「天才バカボン

 THE

 BEST」などが収められた。戒名にはペンネームから取った「不二」と「漫」画の3文字を入れるという。3枚の遺影は94、95年に撮った仕事場やインタビュー中の写真を使った。

 葬儀・告別式は7日午前10時半から同所で。タモリや漫画家仲間の北見けんいち氏らが弔辞を読む。※■は○の中にA