落語家桂才賀(58)が25年間の刑務所、少年院への慰問をつづった著書「刑務所通いはやめられねぇ」(亜紀書房)を出版した。
83年、夫人の実家ある沖縄帰省中に、暇を持て余して老人ホームの慰問を思い立ち、沖縄県庁に電話した。当時、日本テレビ系「笑点」の大喜利メンバー。ノーギャラでの訪問とあって大歓迎を受けた。「5日間連続で午前・午後の2回、各所の老人ホーム回り。最後の日に、隣の少年院もね」と笑う。その後は地方へ行くたびに、少年院の慰問をした。
88年には神奈川・久里浜少年院の篤志面接員に任命。そして少年院から刑務所へと慰問は広がった。ギャラどころか交通費、宿泊費もなし。それでも芸人仲間と「芸激隊」を結成して日本全国を回った。「刑務所の中で受けるコツは業界用語。舞台で職員にマイクを借りるときに『すいませんね、願箋(がんせん)も出さないで』と。これで、ドッカーンと来る。購入願箋、面接願箋と刑務所はなんでも願箋が必要なんですよ」。
以前は自衛隊慰問を組み込み自衛隊機に乗ったり、刑務所内の宿泊施設に泊まれた。最近は難しくなった。「刑務所の間に寄席の仕事を入れる。少しでも旅費の足しになれば。たま~に、怖そうなやつが近づいてきて『少年院でお世話になりました』なんて言われてね。だからやめられないのよ」と話している。




