さよなら峰岸徹さん、4月に末期がん告知
俳優峰岸徹(みねぎし・とおる、本名・知夫=ともお)さんが11日午後11時32分、肺がんのため東京・がん研有明病院で死去した。65歳。13日に会見した所属事務所の横田房七社長(67)によると、妻と3人の子、1人の孫の前で息を引き取った。今年4月にステージ4(末期)の肺がんを告知され、週1回の通院と3週間に1度の抗がん剤投与を繰り返したが、完治しなかった。肺の内出血が判明して約2週間前に入院。1週間前から意識がもうろうとなり、11日に容体が急変したという。
大林宣彦監督の「その日のまえに」(11月1日公開)が劇場映画の遺作となった。互いの自宅間の距離が約200メートルで、公私ともに親しい大林監督はこの日、都内で会見し、親友を追悼した。「僕が30年間に撮った劇映画35作の中で、トン(峰岸さんの愛称)は28作も出てる弟のような存在でした。何度OKを出しても満足しないやつ。今こそ『カット、OK!』と声を掛けたい」とねぎらった。
峰岸さんと大林さんが最後に会ったのは7月21日。同24日からの検査入院を前に大林監督が「撮影見舞いだ」と峰岸さん宅を訪れ「その日のまえに」の特別追加場面を収録。峰岸さんは主人公の祖父役で回想シーンに登場し、玄関前で水をまいて名言を残す役柄を1時間弱かけて演じた。これで元気を取り戻したという峰岸さんは、その後、ビデオ映画「東京マフィア」の撮影も無事こなしたが、体力だけは戻らなかった。
葬儀は近親者のみで14日以降に営まれる。お別れの会は11月初旬、峰岸さんが生まれ育った東京・銀座で開く方向で調整している。
[2008年10月14日6時38分 紙面から]
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