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獅童「親の死に目に会えない役者で幸せ」

通夜を前に亡き父の思い出を語る中村獅童(撮影・小沢裕)
通夜を前に亡き父の思い出を語る中村獅童(撮影・小沢裕)

 歌舞伎俳優中村獅童(36)の父で11日に胃がんのため亡くなった小川三喜雄(おがわ・みきお)さん(享年79)の通夜が16日、東京都港区南青山2の26の38、梅窓院観音堂でしめやかに営まれた。喪主の獅童は大阪・梅田芸術劇場で「黒部の太陽」の主演を務めているが、この日は休演日のため急きょ帰京。開始1時間前の午後5時すぎに会場に到着した。

 紋付きはかま姿で車から降り、報道陣に一礼すると遺影と対面した。「穏やかな顔をしていました。先月、実家で顔を合わせたのが最後。眠るように亡くなったと聞きました。親の死に目に立ち会えない役者で幸せでした」。目に涙をためながら気丈に報道陣に対応した。

 三喜雄さんの病気が分かったのは昨年12月。だが、今年1月に東京・浅草で行われた獅童の舞台を見に来たという。「幕が開くと最初に大きな拍手をしていたのがうちのおやじでした」。

 今年2月には、獅童と元妻で女優の竹内結子(28)との離婚が成立した。三喜雄さんは胃がんの手術後で、経過が思わしくない時期だったが、「男が(離婚を)決めたことなのだから仕事をやれ」と励ましてもらったという。竹内は供花を贈ったが、報道陣の前には姿をみせなかった。

 夏ごろに獅童が主治医と話し、「3カ月もてばいい」と言われた。「36歳の出来の悪い子供。離婚もして最後まで心配させっぱなしだった」と悔やんだ。

 生前よく三喜雄さんは「あいつはいろいろ失敗も多いけど、芝居で返していくしかない」と周囲にもらしていたという。「芝居以外、何もできない男なんで父から受け継いだ獅童の名をもっともっと大きくしたい」。最後は、遺影に誓っているような言葉だった。

 三喜雄さんの戒名は獅山院喜真居士(しざんいんきしんこじ)。17日正午から同所で告別式が執り行われる。

 [2008年10月17日8時14分 紙面から]


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