国民栄誉賞の受賞が決まったばかりの作曲家遠藤実さん(享年76)の「遺稿」があった。昨年1月に亡くなった演歌歌手井沢八郎さん(享年69)の妻美代子さんが、「夫の素顔を知ってほしい」と三回忌に向けて出版する追悼記「素顔の井沢八郎とともに」(文芸社、09年1月17日発売)に一文を寄せている。「井沢さん、天界で数々の名曲をいい声で唄っていますか。あなたが唄った歌は、どれほど迷える魂のなぐさめになったか。美代子夫人があなたの真実の姿を本にしてくれましたよ」。遠藤さんの関係者は「個人的に文章を書籍に寄せるのは初めてでは」と話している。
2人の親交は深く、93年に井沢さん夫妻の結婚披露宴では来賓としてあいさつ。その場で、2人に「幸福家庭十カ条」を贈った。右利きの遠藤さんはこれを書くにあたって左手を使った。不思議に思った井沢さんが尋ねると「右手はいろんなことをしてきた不浄の手だから。お2人のお祝いに右手を使うのはやめようと思った」。井沢さん夫妻は思い出すたびに涙がこぼれたという。
[2008年12月21日9時2分
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