70年代を代表するアイドルグループ、フォーリーブスの青山孝史(57)が肝がんを患っていることが15日、分かった。現在、都内で入院中。再結成したフォーリーブスのコンサートの時だけ、病院を抜け出して出演しているという。今年3月の公演でグループの活動休止が当初から決まっており、それまでは休むことなく、がんと闘いながらステージに立つつもりだ。

 関係者によると、青山が肝がんを告知されたのは昨年10月下旬。体の不調を訴え、念のために精密検査を受けたところ、がんが見つかった。そのまま入院。抗がん剤治療などを受けている。

 フォーリーブスは02年に24年ぶりに再結成。昨年4月から1年間かけて全国50カ所を回るツアーを行っている。がんが見つかり、当然ドクターストップがかかったが、青山は「フォーリーブスは4人でしかあり得ない」として、公演の時だけ病院を抜け出し、ステージに立ち続けている。

 だが、腹水が12キロもたまるなど思わしくない状態が続いた。最近の公演ではソロパートだけ登場。ファンに対しては「体調を壊したので」とだけ説明している。

 病気については家族、フォーリーブスのメンバー、ごく一部のスタッフにだけ報告。メンバーも青山の体調を考えて一時は全国ツアーの中止を考えたという。だが、青山のステージにかける意気込みに圧倒され「本人のために歌わせてあげたい」とバックアップを決意。舞台上では逆に体調を気遣うそぶりはまったく見せず、ふだんと変わらないステージを続けてきた。

 再婚した一般女性との間に小学4年生になる娘がいる。「娘が成人するまでは成長をこの目で見届けたい。1日でも1時間でも生きたい」と話しており、治療も積極的に行っているという。ファンに歌を届けたいという思いと幼い娘への思いが、青山を支えているようだ。

 全国ツアーは1年限定。青山のがんが発覚する前から、ツアー終了後に活動休止すると発表していた。3月29日の東京厚生年金会館でのラストステージを含めて残り3公演。メンバーや家族らのバックアップを受けて、ステージに立ち続けるつもりだ。青山は「ファンのためにも、幼い娘のためにも、一刻も早く病気を治して、元気に歌いたい」と完全復活を誓った。

 [2009年1月16日8時40分

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