スーパー戦隊シリーズ33作目になるテレビ朝日系「侍戦隊シンケンジャー」(2月15日スタート、日曜午前7時30分)で、新人・松坂桃李(とおり=20)が主演デビューする。熱血リーダーのシンケンレッドに変身する志葉丈瑠役を、3次にわたるオーディションで勝ち取った。中国の故事に由来する名前で、新ヒーローに躍り出る。

 「秘密戦隊ゴレンジャー」(75年)から数えて33作目となる「侍戦隊シンケンジャー」のヒーローの座を得た松坂は「子供のころ見ていたシリーズ。決まった瞬間はとってもうれしかったです」と振り返る。

 昨年8月に友達の誘いで応募した雑誌「FINEBOYS」のモデルオーディションに合格。それまでは、ごく普通の大学生、演劇経験は皆無だった。選ばれたのはうれしかったが、苦労の連続。「モデルも大変だったけど、役者はまた違う。セリフを覚えるのは苦になりませんが、感情を込めて言うのが大変。セリフがうまく言えると、体の動きがついていかなくなる。毎日が大変な勉強です」。

 昨年11月の撮影開始とともに、湘南・茅ケ崎の実家を出て、東京・練馬の東映撮影所のそばで1人暮らしを始めた。朝5時集合の撮影もざらだ。「休みの日は洋服買いに行くか、漫画を読むくらいですね。将来は阿部寛さんのように雰囲気を持った俳優になりたい」という。

 桃李は「桜梅桃李」という中国の故事から、母親が命名した。「桜は桜、梅は梅、桃は桃、李(スモモ)は李。それぞれの個性を生かして、生きろという意味らしいです」。「桃李は桃李」。オンリーワンの役者を目指す。

 [2009年1月25日8時55分

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