上方落語の露の五郎兵衛(つゆの・ごろべえ)さん(本名・明田川一郎=あけたがわ・いちろう)さんが30日午前11時37分、多臓器不全のため、兵庫県西宮市の病院で死去した。77歳。後日お別れ式を開く。

 五郎兵衛さんは昨年4月から腎臓病で通院生活を送っていた。今年2月7日、西宮市の自宅で転び頭を強打、15針を縫った。同22日には落語会に出演も、骨盤骨折が判明し翌日に入院。リハビリは順調で、4月5日の落語会での復帰を目指していた。だが、29日朝に40度の高熱を出し、弟子や家族が見守る中、息を引き取った。紗英夫人(71)は「最後まで現役にこだわっていた。家族や弟子のため、よく働いてくれました」。

 五郎兵衛さんは47年、2代目桂春団治に入門。68年から2代目露の五郎を名乗り、怪談や艶噺(つやばなし)に定評があった。94~03年まで上方落語協会会長を務めた。

 [2009年3月31日6時59分

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