【ロンドン27日(日本時間28日)=鈴木雅子通信員】死亡原因に薬物の過剰摂取が浮上しているマイケル・ジャクソンさん(享年50)の3人の子供たちの元ベビーシッターがマイケルさんが日ごろ薬を服用する様子を英紙に告白。腹部をもむように上下に動かすなど異常な行動で、一時は子供たちからも引き離すなど、薬物に依存した生活ぶりが語られた。また、米紙は遺体を引き取った遺族が病理学者に依頼して独自の解剖を行ったと報じた。

 依然として死因は謎に包まれるマイケルさんは、生前、デメロール、オキシコンチンなど強力な麻薬性鎮痛剤を使用していたとされ、薬物中毒による死も取りざたされている。12歳のプリンス君を筆頭に3人の子供たちのベビー・シッターだったグレース・ルワランバさんは英ザ・タイムズ・オブ・ロンドン紙に、マイケルさんの私生活を語った。複数の薬を服用する様子を何度も目撃しており「彼はおなかを何度も、上下に激しく動かさなくてはなりませんでした。彼はいつも、たくさんの薬を混ぜていました。彼の状態があまりにもひどく、彼を子供たちに会わせなかった時期がありました。彼はあまり食べない上に、あまりにたくさんの薬を混ぜ合わせていた」と語った。

 マイケルさんは84年のCM収録中に火花が髪に燃え移り、頭皮をやけどする大けがをして以来、痛みへの恐怖から鎮痛剤を服用。ダンスのレッスン後など筋肉痛などにも服用していた。痛みから解放されたかったのか、早く薬が効くよう念じていたのか、服用後に腹部を上下させる理由はルワランバさんには分からなかったが、腹部をポンプのように押していたという。昨年秋、心配して彼の母キャサリンさんや妹のジャネットに助けを求めたところ、マイケルさんに解雇された。

 解雇後も、子供たちを心配して尋ねることがあったが、金に困っていたようで長女パリスさん(11)の誕生日プレゼントを買い与えた。マイケルさんの死亡直後、キャサリンさんから自宅の現金の隠し場所について問い合わせの電話があったという。現在、ロス市警の事情聴取を受けるため、ロンドンからロサンゼルス入りしている。

 [2009年6月29日6時46分

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