【米ロサンゼルス7日(日本時間8日未明)=千歳可奈子通信員】マイケルが最後のステージに上がった。6月25日に急死した歌手マイケル・ジャクソンさん(享年50)の密葬が、ロス郊外のフォレスト・ローン・メモリアル・パークで行われた。マイケルさんの家族と友人のみが参列。その後、ダウンタウンのステープルズセンターで約1万7500人のファンが参列し、追悼式が行われた。マイケルさんを納めた棺(ひつぎ)はステージに上がり、愛してくれたファンに別れを告げた。

 マイケルさんの家族や友人らを乗せた十数台のリムジンバスは、午前8時14分(日本時間8日午前0時14分)に密葬会場へ到着。約300人が園内のホールに入った。マイケルさんの遺体が納められたブロンズ製の棺は、外部は14金で、内部はダークブラウンのベルベットが施された。棺は前日6日に同ホールに運ばれ、家族が最後の別れを告げていた。霊園の周辺には熱心なファンが集まり、冥福を祈った。同9時、マイケルさんの兄弟が棺を運び、霊きゅう車に納めた。

 ロサンゼルス市は約3200人の警察官を投入。密葬参加者の車列が追悼式会場まで速やかに移動できるように、通過する高速道路の一般車の通行を禁じた。このような規制は同市では初めて。同市はウェブ上で「警備に多額の費用がかかっているので、マイケルのファンは少しでも市に寄付してほしい」と希望した。平日朝のラッシュアワーでの規制に加え、警備費は400万ドル(約3億8000万円)に達し、市民から非難の声が上がっていた。

 CBS、ABC、NBC、FOXの米テレビ4大ネットワークとCNNテレビは、特別番組を編成して密葬や追悼式の進行状況を詳報。各局のヘリコプターが計20機も車列を追った。ウェブ上でも追悼式が生中継され、米国内だけでなく、全世界のファンがスーパースターの最後を見届けた。追悼式の主催者は、世界で10億人が視聴するとCNNテレビに語った。日本を含め各国のメディアも報道を続けた。

 マイケルさんの棺を乗せた車は同9時48分、追悼式会場に到着。棺は、多くの花で飾られたステージに運ばれた。歌手スティービー・ワンダーやマライア・キャリーら音楽界やスポーツ界からトップスターが参列。全員で「ウィー・アー・ザ・ワールド」(85年)を歌った。飢餓に苦しむアフリカを救うため、マイケルさんらスター歌手45人が集まってつくったキャンペーンソングをささげた。160万人の応募者から抽選で入場券を得た約1万7500人が、マイケルさんの最後のショーを見守った。会場周辺を含めれば、25万~30万人のファンが追悼式に訪れたとみられている。84年ロサンゼルス五輪、英ダイアナ妃や米歌手エルビス・プレスリーらの葬儀の人出を上回り、「キング・オブ・ポップ」の人気を証明した。

 ロス市警は混乱を避けるために、チケットを持たない人は自宅でテレビを通じて追悼式を見るように呼び掛けた。それでも、ダウンタウン周辺のホテルがいずれも満室になるなど、全米だけでなく、世界中から多くのファンが集まり、花束を会場の脇に並べ、涙を流し、追悼した。

 [2009年7月8日8時59分

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