酒井法子被告(38)が覚せい剤取締法違反(所持)で起訴された余波が広がっている。同被告がプロデュースしたブランド「PP

 rikorino」の帽子メーカー関係者が7日、都内で取材に応じ、商品を回収し、自社ブランドで再販売するための作業を開始したことを明かした。機能性でも人気商品だったが、1億円近い損失が出るとした。早くも冬のボーナスへの影響を心配する声もあるという。

 ブランドは03年に立ち上がった。20代、30代の既婚女性をターゲットにし、手ごろな価格設定も人気だった。数々の商品の中で人気が高かったのが帽子で、ブランドが立ち上がった初期に伊藤忠商事とライセンス契約した帽子メーカーは、多くのブランド製品を作る老舗。酒井被告に逮捕状が出た8月7日に、店頭から回収が始まった。全国の量販店などで流通しているため、回収作業は続いている。

 同時に、自社ブランドとして再販するために、タグを切り取ったり、「P」の刺しゅうを別の糸でかぶせる作業なども始まった。帽子1つに100円前後コストがかかる。低価格を売り物にしていた商品だけに痛手だ。帽子だけでも10種類以上あるため、数万個の作業を行わなくてはならない。

 再販するのは、自分たちが開発した商品に自信があるからだという。社員は「最初は『酒井法子』というブランド力だけでは売れなかった。機能性が注目されて、売り場でもポップ(店頭広告)を出してもらったり、インターネットの露出も多くなった。我々にはブランドを育ててきたという思いがある。売れているのを体感していただけに、もったいないです」と、語った。

 また、秋冬商品の製造が始まる直前だったが、デザインは出来上がっていた。回収費用、再販の作業費用など、合計すると1億円近い損害が出る。このメーカーの年間年間売り上げは55億円。「PP-」は1億~2億と、占める割合は大きくないが、看板ブランドだけに実害以上の被害がある。

 さらに、冬のボーナスを心配する声もある。酒井被告の逮捕後、回収作業が始まる前の店頭では、話題性もあって1週間で約6000個が売れたが、インターネット通販は即中止。8月初旬以降の売り上げはゼロだ。

 ある社員は「通販部門にとっては痛いと思います。ボーナスを心配しているかもしれません」と話した。メーカーではほかにも芸能人プロデュースのブランド商品がある。不祥事の影響は、通常ブランドよりも何倍も大きくなることを実感したという。

 損害賠償については、酒井被告の前所属事務所サンミュージックと伊藤忠商事が話し合いを進めている。

 [2009年9月8日7時36分

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