東西の人気落語家26人が大集合する「大宮崎落語祭」が11日、宮崎県宮崎市で始まった。春風亭小朝(54)笑福亭鶴瓶(57)林家正蔵(46)春風亭昇太(49)立川志の輔(55)柳家花緑(37)の「六人の会」が中心となり、12日までの2日間18公演で8000人を動員する。仕掛け人の小朝は「地方でもこれだけの落語祭ができることが証明された。宮崎をきっかけに各地に落語祭が広がってほしい」と全国展開に意欲をみせた。

 「六人の会」が中心となって5年間続いた「大銀座落語祭」は5日間で6万人を動員した昨年でいったん終了。今年の落語祭は地方に落語のすそ野を広げることを目的に、落語会が全国の中でも少ない宮崎市で開催された。

 この日、宮崎市内で行われたオープニングセレモニーには約1000人の地元ファンが集まった。六人の会メンバーとともに出席した東国原英夫宮崎県知事が「これだけの落語家さんが宮崎に集結することは歴史上なかったこと。指折り数えて、一日千秋の思いで待ちわびていました」と歓迎すれば、小朝も「宮崎、札幌、シカゴと候補地があったけれど、最終選考で落語に理解のある知事がいる宮崎に決まりました」とリップサービスで返した。

 参加した落語家たちは人気者が多いだけに、大半が遠方開催にも日帰り。正蔵は高座後に帰京し、12日は午前中に東京で仕事をして再び宮崎に戻るが「宮崎は2回目ですが、空港で『こぶ平だ』と呼ばれた。正蔵としていい噺(はなし)を聞かせたい」。鶴瓶はこの日まで落語祭は県主催と思い込んでおり「六人の会が主催だったんですな。しっかりやらないけませんな」と笑わせた。今回は県や市も全面協力し、10万枚のチラシを県内各所で配り、ボランティアの市民約60人が会場整理などでサポート。会場は結婚披露宴も行う多目的ホールなど4会場で、いずれも超満員。地元宮崎はもちろん、東京や大阪、隣の鹿児島からバスツアーも出た。

 小朝は「開催前には地元の方は集客を心配したけれど、開けてみれば、入場者は8000人を超える見込み。落語に人が集まることを分かってくれたと思う」。大銀座落語祭の成功以降、福岡、名古屋でも落語祭が開催されたが、宮崎市の成功で地方都市でも開催可能なことが実証された。「赤字になるけれど、誰かがやらなくてはいけないこと。ほかの地方都市から『やってほしい』と依頼が来ています。宮崎をきっかけに各地に落語祭が広がってくれれば」と話した。【林尚之】

 [2009年10月12日6時53分

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