進行性の身体障害と戦いながら、路上ライブを続ける「日本一ヘタな歌手」浜田朝美(28)が1日、都内の東京未来大で初の「大学祭ライブ」にチャレンジした。24時間の完全介護が必要な重度の身体障害に加え、言語障害もあるが、自ら作詞作曲した「生涯~たった一つの母との約束~」を熱唱。「どんなことにもあきらめないで、精いっぱい生きてほしい」と訴えた。

 叫ぶように、のどの奥から絞り出される歌声に、女子大生が思わず足を止めた。浜田は5歳で「脳水腫(しゅ)による両上下肢機能障害」を患い、24時間の介護が必要と認定された。そんな自分を介護し続け、03年に胃がんで亡くなった母美保子さんとの別離、施設をたらい回しにされる中、性的虐待を受け妊娠したこと…。つらい人生を赤裸々に告白した「生涯」は17分30秒の大作だが、中には口にタオルを当て、涙ぐんで聞き入る学生もいた。

 05年に歌が大好きだった母との約束「30歳までに紅白歌合戦に出る」を胸に上京した際は、朝から晩まで1人で都内を歩き回り、介助者を探した。その中で大学生に助けてもらい、人と人とのきずなを感じたことが、大学祭への参加につながった。「大学にあこがれていたので、歌わせていただいて幸せです」と瞳を輝かせていた。【村上幸将】

 [2009年11月2日8時6分

 紙面から]ソーシャルブックマーク