女優奈美悦子(59)が、バンクーバー五輪フィギュアスケート男子の高橋大輔(23)のメダル獲得を確信した。16日(日本時間17日)のショートプログラムで3位につけた好演技をニュース番組で確認。「ステップが素晴らしい。最初は緊張していたけど、落ち着いていい表情に変わっていた。何色のメダルか分からないけど、絶対取れる」と力を込めた。

 自身の大病を克服したことで、高橋とのつながりができた。06年に掌蹠膿疱(しょうせきのうほう)症性骨関節炎と呼ばれる皮膚と骨の病気にかかり、激痛と闘う生活を送った。その様子が同年12月にテレビで紹介され、高橋が見た。奈美が母方の祖父から教わった「神様は、越えられないハードルは与えない」という言葉に感動し、放送後の試合で1年8カ月ぶりに4回転ジャンプを決めた。奈美は「その話が記事になった後、新幹線で偶然会ったんです。今まで陰ながら応援してきました。息子みたいに感じています」と振り返った。

 食事療法と栄養剤摂取で08年に大病を克服した奈美に対して、高橋は右ひざの前十字靱帯(じんたい)と半月板の損傷で08-09年シーズンを棒に振った。手術とリハビリを経て今季復活しただけに、奈美の闘病生活と重なる。「見た目は優しそうでセクシーだけど、心に秘めているものは強い。入院前よりもパワフルに戻ってきた印象です」。18日(日本時間19日)のフリープログラムに向けて、「こうなったら、いってまえ~!」と関西弁で絶叫した。

 [2010年2月18日8時50分

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