NHKが14日に中継したサッカーW杯の日本-カメルーン戦後半の平均視聴率が、関東地区で45・2%を記録したことが15日、ビデオリサーチの調べで分かった。前半の平均視聴率は44・7%で、瞬間最高視聴率は試合終了直前の深夜0時50分ごろに49・1%を記録した。2月のバンクーバー冬季五輪の中継が36・3%を記録したが、一気に2010年の最高記録を更新した。

 代表の歓喜の映像が、日本のお茶の間を独占した。午後11時のキックオフ時点で、関東地区では視聴率42・4%と、驚異的な数字をマークした。開始から時間が経過するごとに、数字は上昇。前半の平均は44・7%だったが、前半の中盤以降は48%近い数字を何度も記録した。本田がゴールを決めた直後は48・2%をたたき出した。

 後半の平均は、45・2%を記録し、前半を0・5ポイント上回った。1点をリードした日本代表の勝利を願う視聴者が、カメルーンの猛反撃にハラハラしながらテレビから離れられない状態となった。試合終了直前の深夜0時50分ごろには49・1%の瞬間最高を記録した。同時間帯のNHKの視聴率が放送全体の視聴率に占める割合を示す占拠率も、前半の65・1%から後半は76・6%とアップした。

 今年(10年)に限れば、NHKが2月26日に中継したバンクーバー冬季五輪フィギュアスケート女子フリーなどで、36・3%を記録したのが最高だった。日本代表は一気に10年の記録を塗り替えた。

 07年以降の年間最高視聴率は、07年のNHK「紅白歌合戦」が39・5%、08年も同番組が42・1%、09年はTBS系「プロボクシングWBC世界フライ級タイトルマッチ・内藤大助×亀田興毅」が43・1%だった。今回の日本代表戦は最近4年ではトップの数字となった。

 NHKは「日本中の人たちが、注目する日本の初戦を中継することができ、さらに、勝利の瞬間をお届けすることができました。今後もNHKでは、総合、衛星で熱戦を中継します。ご期待ください」とコメントした。日本代表戦前に放送されたオランダ-デンマーク戦も21・3%を記録した。W杯人気の高さを実証した形だ。

 [2010年6月16日8時55分

 紙面から]ソーシャルブックマーク