「相棒」「臨場」が高視聴率をマークし、人気刑事ドラマの放送枠として注目されるのがテレビ朝日系の「水9」(水曜午後9時)。この枠で30日、「新警視庁捜査一課9係」(新9係)の第2シーズンがスタートする。

 水谷豊主演の「相棒」は、及川光博を新たな“相棒”に迎えた「シーズン8」(09年10月~10年3月)の最終回で平均視聴率20・4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)をたたき出した。また、2シーズン目が終了した内野聖陽主演「臨場」も11回すべて15%超え、平均視聴率17・6%を記録した。今春スタートの連続ドラマではフジテレビ系「月9」枠の「月の恋人」(放送中)と激しい首位争いを展開。「水9」VS「月9」視聴率バトルの結果も注目される。

 「新9係」は、渡瀬恒彦が演じる加納倫太郎係長率いる「9係」を舞台にした群像劇。メンバーは、正義感が強い浅輪直樹(井ノ原快彦)、紅一点の小宮山志保(羽田美智子)、犯人逮捕のためなら多少の法律違反もいとわない青柳靖(吹越満)、心やさしい愛妻家・矢沢英明(田口浩正)、出世第一で捜査に当たる村瀬健吾(津田寛治)ら。昨年、監察医の早瀬川真澄(原沙知絵)が加わり、さらに個性的なメンバーが増えた。

 係長・倫太郎は「昼行灯(あんどん)」のあだ名通り、彼らのいがみ合いもほったらかし。自らの視線で捜査を進め、コンビを組む直樹をも振り回す。しかし、一見バラバラな捜査も最後には1つにまとまり、犯人を追いつめていく。

 松本基弘ゼネラルプロデューサーは「『水9』と呼んでいただけるようになったことは、本当にうれしい。基本精神は、刑事ドラマというカテゴライズにとらわれないエンターテインメントの追求です。『新9係』はメンバー間の緊張関係をより増幅させて、ぶつけ合わせてみようと思っています。そこから生まれるパワーがストーリーをどう動かすか。楽しみながらつくっています」と話した。

 [2010年6月30日8時21分

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