仙台市の高層マンションから飛び降り自殺したとみられる日本テレビ山本真純アナウンサー(34)の訃報(ふほう)から一夜明けた28日、実兄の山本慎輔さんがフジテレビ「とくダネ ! 」の独占インタビューに答え「真純はうつ病を患っていた」などと明かした。携帯電話に「私を愛してくださったすべての皆さまにありがとうございます」と、遺書とみられる書き込みもあったという。

 山本アナは昨年3月3日に一般男性と結婚し、今年2月に第1子の男児を出産した。夫が海外勤務中の出産、育児という環境で、慎輔さんは「子供を育てていく自信がない。明るい未来が見いだせない」などと不安を訴えていたという。出産から約2カ月後に体調に異変が表れ、5月19日に病院を訪れ、うつ病と診断された。「母としての仕事は全部やれていたのに、自信がないと絶望感に襲われていた」。山本アナは親しい人にも「産後うつになった」と相談していた。

 仙台には、子供を祖父に会わせるために訪れていたという。慎輔さんはインタビューに応じた理由について「うつ病への理解と対応が必要だと、人々に知らせたかった。偏見もなくなってほしい」とし「よくできた妹でした」と話した。また、他局ながら同期だったというフジテレビの長谷川豊アナ(34)は「99年同期の中でも中心的存在で、明るい人だった」と悔やんだ。

 [2010年7月29日10時56分

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