裁判員に泡吹く遺体写真 押尾被告目背く
合成麻薬MDMAを一緒に飲んだ女性の容体が急変し、死亡させたとして保護責任者遺棄致死、麻薬取締法違反(譲り受け、譲渡、所持)の罪に問われた、俳優押尾学被告(32)の裁判員裁判初公判が3日、東京地裁で行われた。
東京地裁最大の104号法廷で、初めて有名人が被告となった裁判員裁判がスタートした。6人の裁判員は、年齢が30~50代ぐらいの男性4人と女性2人。スーツ姿の女性やTシャツ姿の男性もおり、3人の裁判官の両サイドにそれぞれ3人ずつ並んで座った。同法廷には、裁判官、弁護人、検察官の前には小型モニターが置かれ、傍聴席の両サイドには大型モニターが2台設置された。
押尾被告の人定質問が終わると、検察側と弁護側の双方が裁判員に向け“モニターを使った冒頭陳述”が始まった。検察側が「保護責任者遺棄致死罪について」の陳述で用意したのは、事件当日に撮影された3枚の「(現場)遺体証拠写真」だった。傍聴人には見えないように小型モニターのみで示したが、初公判から裁判員にインパクトの強い写真を持ちだした。
1枚目は、居間の南方出入り口から撮影されたもの。2枚目は、全裸姿にバスタオルが巻かれたもの。3枚目は、ピンクの泡を吹いている顔の表情が分かるもの。検察官からそれぞれの写真説明があると、押尾被告は、事件当日を思い出したのか目を背けた。同写真を見た男性裁判員は、前のめりで引きつった表情でモニターを見た。その後は、「犯行に至る経緯」「犯行状況」などをモニターに映し、淡々と説明した。
また、検察側は、押尾被告が知人にあてたメールや電話から、田中さんの死亡時刻を6時47分から同53分の間と特定。押尾被告は救命することができたとあらためて説明した。
傍聴した女性(45)は「別に(被告の)ファンでもないので公平な気持ちで見たが、被告に悪い印象は感じなかった。双方の主張が全然違い、裁判員は大変だろうなと思う」と話した。
[2010年9月4日9時24分 紙面から]
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