合成麻薬MDMAを飲んだ女性を死なせたとして、保護責任者遺棄致死罪などに問われている俳優押尾学被告(32)が9日の公判4日目で、さらに追い詰められた。
検察側の証人として最後に出廷した押尾被告の知人男性は、弁護側が主張する午後6時ごろの「田中さん死亡説」を覆す証言をした。
事件が起きた09年8月2日午後6時35分、同被告から知人の携帯電話に「大変なことが起こった。(事件が起きた)ヒルズに今すぐ来てくれ」と電話があったという。知人は静岡と神奈川の県境付近にいたため、現場への急行を断ったと説明。知人が同被告に理由を聞くと「シャワーを浴びたら、女性は意識がなく倒れている」とあせった様子で答えたという。原因については「(同被告は)話していなかったと思う」としながらも「この時、死んじゃった、という話はなかったと思います」とした。
同被告から2回目の電話があったのは午後7時48分。知人は「押尾さんは女性が亡くなっているような会話をしていましたが、あせっていて、すぐ(元現場)マネジャーと電話を代わってしまった」と証言した。直後の午後7時51分に元現場マネジャーから直接電話があった。「『亡くなっているのかどうか、確認した方がいい』と言うと、『確認しました』という話がありました。『救急車を呼んだ方がいい』と言うと『今の状態だと、押尾さんの体から反応が出るものがあるし、有名な方なので、(警察や救急車は)呼べない』といったことを言われました」と明かした。
これまでに、弁護側は田中さんの死亡時刻については午後6時ごろと主張。一方、検察側は午後6時47~53分ごろと主張している。重要な争点だけに、弁護側は、同被告からの2回の電話内容について執拗(しつよう)に尋問。知人は裁判長からもあらためて詳細を聞かれると、「1回目の電話では『意識がなくて倒れている』、2回目の電話では『女性が亡くなっている』という話があった」と再度強調。結果的に、弁護側の主張を崩すダメ押し証言の形になった。
[2010年9月10日8時23分
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