8月2日に食道がんの手術を受けたサザンオールスターズの桑田佳祐(54)が16日、TOKYO

 FM「桑田佳祐のやさしい夜遊び」(土曜午後11時)にメッセージを寄せ、アルバムレコーディングを再開したことを発表した。リハビリを兼ねてスタジオで歌い始めているという。手術から2カ月を経て、本格的な歌手活動の復帰に向けて第1歩を踏み出した。

 桑田はレギュラー出演しているラジオ番組にメッセージを寄せ、8日からアルバムレコーディングを再開したことを報告した。

 桑田

 日増しに体調は回復しており、8日からレコーディングを再開しました。2カ月ぶりで照れくさかったけど、戻るべきところに戻ってきて喜びが込み上げてきました。何もかも皆さんのおかげです。

 桑田のマネジャーが読み上げたメッセージからは音楽現場に戻った喜びを伝わってきた。レコーディング再開の報告に、ラジオの出演者から拍手が起こった。

 関係者によると、手術前にレコーディングをした音源を聴き直してバランスの修正をしたり、リハビリを兼ねてスタジオで歌を歌ったりしているという。マネジャーはラジオを通し「声を出すのもリハビリですし、ゆっくりと作業をしています。今後はまた、決まりましたらきっちりとお話ししますのでもう少し、お時間をいただきたい」と説明した。

 桑田は今年、全国ツアーと8年ぶりのオリジナルアルバム発売を控えていたが、7月12日に初期の食道がんが見つかった。アルバムは4曲のレコーディングを残していたが、8月2日に手術を行った。同22日に退院し「術後の発声面や声質の変化、また最悪は出なくなるといった心配もございましたが、声に関しても結果、何の影響も残さないという治療をしていただきました」と、「声」に一切の不安がないことを報告した。

 その報告通り、手術から2カ月でアルバムレコーディングの再開にこぎつけた。ファンの前に姿を見せる本格的な復帰はまだ先だが、スタジオに入りリハビリを兼ねて歌うことは大きな1歩。来年には本人の「予告」通り、オリジナルアルバムを引っ提げて元気な姿をステージで見せてくれそうだ。

 [2010年10月17日8時35分

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