大みそかの第61回NHK紅白歌合戦(午後7時30分スタート)の司会者が3日、東京・渋谷の同局で発表された。白組は5人組人気グループの嵐、紅組は連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」でヒロインを務めた女優松下奈緒(25)が起用された。嵐の白組司会は、紅白史上初めて個人ではなく1つのグループそろっての司会となる。歌手としての出場も決定的で、今年の紅白は「嵐の紅白」となる。

 嵐メンバー5人はタキシード姿で会見場に姿を見せると、司会起用に「びっくりした」と声をそろえた。松本潤(27)は「昨晩はドキドキ、ワクワク、興奮して眠れなかった。5人ならではのきずな、カラーを出して素晴らしい歌を邪魔しないように頑張りたい」と意気込みを口にした。

 紅白の井上啓輔チーフプロデューサーは、初めてグループでの司会起用の理由を「嵐は5人のきずなを大事にして11年目のグループ。5人の醸し出した雰囲気は友人や家族のきずなを連想させる。強いつながり、温かい雰囲気をお茶の間に浸透させてほしい」と説明した。今年のテーマは「歌でつなごう」で、きずなを大事にする意味だ。

 昨年60回のメモリアル紅白を終え、今年は新しい第1歩を踏み出す。井上氏は「61回のスタートを切るのにふさわしい司会であり、新しい試みをしたかった」と説明。グループの司会となると「いろんな演出のバリエーションも考えられる。どんなものが生まれるか楽しみ」と語った。出場者発表は早ければ11月下旬の予定だが、嵐の出場には「これで歌わなかったらどうするんだという話。当然そうなるでしょう」と語り、嵐メンバーを中心に構成される“嵐の紅白”となりそうだ。司会のオファーは10月上旬で、第1希望は当初から嵐と松下奈緒だったという。

 リーダーの大野智(29)は「先週5人で司会の話を聞いた。いまだにびっくり状態。大先輩(SMAP中居正広)の後を継ぐじゃないですが、嵐ならではの味を出したい」と感想を語った。相葉雅紀(27)は「昨年まさかの初出場、それが今年、まさかの司会。びっくり続き」と喜びを表現した。二宮和也(27)は「僕らの昨年10年、今年11年目。新たな1歩はリンクしている。楽しんで取り組めたらいい」。櫻井翔(28)は「世界中にいる日本人の心に残る紅白の大役をやらせてもらえてうれしい。適材適所、力を合わせてやっていきたい」と語った。

 嵐は例年、東京ドームのカウントダウンコンサートに出演しており、影響が心配される。松本は「どちらも声をかけていただいて初めて出られる。出演が決まれば、全力で歌いたい」と語るにとどめた。

 [2010年11月4日8時17分

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