昨年大みそかの第61回NHK紅白歌合戦の平均世帯視聴率が2日、ビデオリサーチから発表され、第2部(午後9時30分~同11時45分)は関東地区41・7%(前回40・8%)、関西地区42・5%(同40・3%)といずれも前回を上回った。「龍馬伝」福山雅治(41)の“断髪式”や桑田佳祐(54)の復帰など、大型演出が後半に集中したためとみられる。

 61回目となる昨年大みそかの紅白でNHKは「新しい紅白」を強調していた。司会に「ゲゲゲの女房」の松下奈緒(25)と人気の嵐を起用し、フレッシュさをアピール。紅白初のオリジナルキャラクターを誕生させ、副音声を利用して裏トークチャンネルも実施した。

 第1部(午後7時30分~同9時25分)は関東地区で35・7%と前回の37・1%からわずかに減少したが、第2部では前回の40・8%を上回る41・7%に盛り返した。「龍馬伝」でコンビを組んだ福山雅治が香川照之(45)の手で断髪し、食道がん治療で活動を休止していた桑田佳祐がスペシャルゲストとして出演するなど、視聴者の興味をそそる演出が功を奏した形だ。

 NHKエンターテインメント番組部の近藤保博部長は「『歌で

 つなごう』という今回のテーマがしっかりと視聴者に届いたと認識しております。歌のプレゼンテーションを丁寧に行った結果、1つ1つの音楽が感動的に伝わったのではないかと考えています」と分析した。

 裏番組では、テレビ朝日が“視聴率男”池上彰氏を起用し、「そうだったのか!池上彰の学べるニュース生放送!6時間半SP」を放送したが2ケタに届かず苦戦。大みそか番組として定着した、日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!大晦日年越しSP!!」が民放トップに立った。前回健闘したTBS系「格闘技史上最大の祭典Dynamite!!」は第10回の記念大会ながら伸び悩み、吉田秀彦と石井慧の柔道メダリスト対決や魔裟斗の引退試合など注目カードの並んだ前回の16・7%に及ばなかった。

 [2011年1月3日9時31分

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