「ハイッ!」というポーズと軽妙なトークで活躍したタレント宮尾すすむ(本名山口進)さんが12日午後2時56分、肺炎のため都内の病院で死去していたことが13日、分かった。

 この日夜、会見したタレントで事務所社長も務める長男山口雅史(35)は父の「ハイッ!」のポーズの誕生秘話について「地方の生放送の仕事で、タイムキーパーが残り時間を間違え、時間が余ったため、思わず出したのがあのポーズ」と紹介した。その上で「僕の祖母(宮尾さんの母親)が写真を撮られる際、毎回ハイ!

 というポーズをしていたこともあります」と明かした。山口は幼いころ、宮尾さんからスパルタでこのポーズを教わったという。

 そんな父親に、山口は自分が実況したプロレスの試合のDVDを亡くなる当日まで見せていたという。「意識はないと思っていましたが、視線はDVDに向かっていました」。入院直後から意識は混濁していたが、看護師がDVDのスイッチを消そうとすると、宮尾さんが怒ったこともあったという。

 さらに入院前、宮尾さんは山口が出演したテレビ番組を全て録画し、リポート用紙数十枚でダメだししていたことも明かした。「『オレならこうする』と言っていた」。最期まで家族とともに歩んだ人生だった。