公道で後輪にブレーキがない自転車に乗っていたとして、お笑いコンビ、チュートリアルの福田充徳(36)が交通違反の取り締まりを受けていたことが29日、分かった。警視庁碑文谷署によると、福田が乗っていたのはドロップハンドルで競技用自転車で、福田は後輪のブレーキを自分で外していた。「ピスト」と呼ばれるブレーキがすべて外されている自転車が若者を中心に人気を呼んでいる背景もあり、警視庁は昨年から「違法自転車」取り締まりを強化している。

 碑文谷署によると、福田は28日午後0時5分ごろ、東京都世田谷区等々力6丁目の目黒通りを後輪のブレーキがない自転車で走行。秋の全国交通安全運動期間で警戒中の同署員に制止を命じられた。福田はすぐブレーキがない自転車であることを認め、その場で道路交通法違反(整備不良)の疑いで、刑事処分の対象となる反則切符(赤切符)を切られたという。

 道交法は、ブレーキのない自転車を公道で運転してはならないと定めているが、福田は「前輪のみであっても、ブレーキが付いていれば問題ないと思っていました」と話したという。福田が乗っていたのは競技用自転車で、後輪ブレーキを自分で外し、前輪ブレーキは残していた。

 福田の乗っていた自転車や、「ピスト」と呼ばれる前後のブレーキがない自転車は、約10年前から人気を呼び、この数年は使用人口が増加している。この状況を受け、警視庁は取り締まりを強化。一昨年は2件だった摘発を今年1月から8月までに614件と急増させている。

 今回の福田に対しての摘発は、その一環とみられるが、所属事務所「よしもと・クリエイティブ・エージェンシー」も福田に厳重注意。福田は同事務所を通じて「このたびは、私の認識不足でさまざまな方にご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ありません。今後、自転車はきちんと整備し、2度と違反のないように致します」と反省の弁を述べた。

 福田は当日、プライベートで自転車を運転中で、仕事への影響は出ていないという。この日夜の東京・新宿の劇場「ルミネtheよしもと」で行われた公演にも徳井と出演した。

 ◆福田充徳(ふくだ・みつのり)1975年(昭50)8月11日、京都府生まれ。大阪学院大経済学部卒。大学在学中の98年、幼稚園から高校までの同級生、徳井義実とチュートリアルを結成。ツッコミを担当する。06年に「M-1グランプリ」で優勝し、現在も複数のレギュラー番組を持つ。174センチ、血液型O。