5人組アイドルグループももいろクローバーZが12日、福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズで「きずなライブ2012~がんばっぺ

 いわき~」を開催した。3月7日発売の新曲「猛烈宇宙交響曲・第7楽章『無限の愛』」など10曲を披露。ライブ開始の午後3時の気温は4度も、施設の設定温度とライブの熱気で30度以上となり会場は文字通りのハワイアン。来客者も前日の4000人から7000人に増加した。

 リハーサルにメンバーが登場するや、怒号のような歓声が館内に響き渡った。本番では、ももクロZの真骨頂であるハードなダンスを披露。最年少の佐々木彩夏(15)の長い髪が汗で顔に張り付いたが、構わず腕を突き上げ、声を張った。

 恩返しのライブだった。ももクロZは10年夏「ココ☆ナツ」のPV撮影のため同施設を訪問した。リーダーの百田夏菜子(17)は当時から「ここでライブをやりたい」と考えていたが、昨年3月11日に東日本震災が発生。直後から各イベントで生写真をメンバーが手売りし、収益金を被災地に寄付するなど復興支援活動を行ってきたが、PV撮影でお世話になった人々の恩返しは果たせないことが心残りだった。

 だが、チャンスは巡ってきた。同施設が8日に完全復旧して全館営業を再開。その決定と同時に無償ライブを申し出て念願がかなった。同施設での芸能人ライブは震災後初で百田は「いわき市が大好き。いわきに元気を届けようとしましたが、逆に元気づけられました」と感慨深げだった。

 ももクロZはほかのアイドルとは一線を画す特異なパフォーマンスで知られる。09年には夏休みを利用し、ワゴン車で車中泊しながら全国を行脚。昨年11月に発売した「労働讃歌」ではスーツを半袖半ズボンにした省エネルックで熱唱した。この日も水鉄砲を客席に放ち盛り上げた。アイドル戦国時代に異彩を放つ、ももクロZが被災地でも存在感を示した。【三須一紀】

 ◆ももいろクローバーZ

 メンバーは、百田夏菜子(17)玉井詩織(16)佐々木彩夏(15)有安杏果(16)高城れに(18)。ピュアな女の子が幸せを運びたいという理由から「ももいろクローバー」と命名された。09年8月「ももいろパンチ」でデビュー。11年4月、メンバー1人が脱退し、グループ名に「Z」が付いた。学業優先で、週末しか活動しないため「週末ヒロイン」の代名詞もある。